UiPathでは、戦略立案から開発・保守運用までスムーズなRPA導入を支援するUiPath標準のフレームワーク「UiPathメソドロジー」を2020年2月に無料公開し、多くのお客様にご利用・ご好評いただきました。
UiPathメソドロジーは、RPAユーザーの課題を解決しUiPath 導入をスムーズに実現していただくため、これまでのお客様への導入支援やサポートで培ったノウハウをもとに作成した、UiPath導入の標準フレーム・方法論のパッケージです。導入ステージごとにご用意したタスク定義・タスクフロー、ドキュメントテンプレート、ドキュメントサンプルなどにより、必要なタスクやアウトプットがわかるだけでなく、サンプル・テンプレートを使用して成果物を作成することでプロジェクトの効率を上げることができます。
このたび、UiPathメソドロジー公開後ユーザーの皆様からいただいたフィードバックをもとに、さらにパワーアップした新バージョン「UiPathメソドロジー2.0」を公開しました。ドキュメントの見直しと新規追加に加え、戦略的RPA活用支援や新製品・新バージョン対応を含めた次世代の方法論として公開する「UiPathメソドロジー2.0」は、「より新しく、より使いやすく、より広範囲に」RPA導入を実現いただくためにパワーアップしたパッケージです。
UiPathメソドロジー2.0は、以下の5つの特徴を軸にパワーアップしています。 ① 「戦略的RPA活用」強化 ② 新製品・新バージョン対応 ③ ノウハウインデックス ④ より使いやすいテンプレート・サンプル ⑤ ユーザー開発強化 それぞれの軸で「より新しく、より使いやすく、より広範囲に」という観点から、ドキュメントの拡充と見直しが行われました。今回は、新しくなった5つの特徴についてご紹介いたします。
RPAは個人や部門レベルでの便利なITツールにとどまらず、組織の経営課題を解決するための「戦略的テクノロジー」です。しかし、経営課題の解決を確実に達成するには、闇雲にRPAを導入するのではなく、あらかじめ最終的なゴールを見据えたうえで、戦略的にRPAを活用することが重要です。UiPathメソドロジー2.0のタスクフローに沿って検討・導入を進めていただくことで自然と戦略的RPA活用に必要なプロセスである「UiPath導入サイクル」を実現できるようにいたしました。
「UiPath導入サイクル」では、戦略的RPA活用のために必要な6つのプロセスを定義しています。
オレンジ1.課題対策………経営課題からRPAで解決すべき課題を選定
オレンジ2.効果定義………課題を解決するためにはどのような効果を出すのかを定義
オレンジ3.業務選定………効果の定義に従って、自動化対象業務を選定
青3.自動化実現……ロボットによる自動化運用
青2.効果測定………想定している効果が出たかを確認
青1.課題解決………課題が解決できたかを確認
左側のオレンジのプロセス3つは計画段階のもの、右側の青のプロセス3つは運用段階のものです。それぞれの課題や効果、業務選定などそれぞれのレベルで予実比較を実施するようにサイクルを回すことで経営目標達成に向けたブレない芯の通ったRPA導入・拡大を進めることができるようになります。
これまでのUiPathメソドロジーは、「オレンジ3.業務選定」と「青3.自動化実現」の間にあるフェーズ、具体的には組織化やガバナンス構築、要件定義、ワークフロー開発など、実際の導入現場において大きな効果を発揮するものでした。今回のバージョンアップでは、RPA導入を中心にスコープを広げ、RPAを導入するにあたり本来一番重要である課題解決の部分を包括するフレームワークとして進化しました。「なぜPRAを導入するべきか」「どれだけ効果が得られたのか」という経営的視点から、真の意味でRPA導入のサイクルをエンドツーエンドでカバーする方法論を提供します。
UiPathメソドロジーは方法論であるため、特定の製品やバージョンに依存しないRPA導入の標準フレームワークとして提供しています。一方で、導入メソドロジー公開以降、UiPathでは多くの新製品をリリースしており、「どのタスクでどのように新製品が使えるのか?」というご質問をお客様からいただきました。
このようなご要望にお応えするために、UiPathメソドロジー2.0では、タスクフロー内のどのタスクでどの新製品がご利用いただけるかを明記しました。UiPathメソドロジー2.0は、必ずしも新製品をご利用いただかなくとも従来の方法でタスクを実行いただけるように包括的に設計されていますが、新製品をご利用いただくことで、従来よりもスムーズかつ効率的にタスクを実行できます。お客様の状況に合わせて、ベストなものを柔軟に選択いただくことができます。
また、バージョンアップにより機能が追加された製品に関しては、新機能に応じてドキュメントがアップデートされました。
UiPathでは、様々なコンテンツや情報をウェブサイトや書籍を通じて公開しています。UiPathメソドロジー2.0では、RPA導入で必要となるノウハウへのインデックスを、タスクと紐づける形でドキュメントリストに記載しました。これにより、ウェブサイトや書籍などを通じて公開しているUiPathのコンテンツや情報にアクセスすることが容易になりました。
例えば「SA-1040_開発ルールの定義」というタスクでは、「UiPathコーディング規約参照。URL:XXX」という情報が付与されています。UiPathメソドロジー2.0が起点となってノウハウを辿っていけるように進化されたため、これまで以上にスムーズなRPA導入を実感いただけます。
UiPathメソドロジーをご利用いただいているお客様からのフィードバックをもとに、各ドキュメントの修正や追加を行いました。
中でも、最も多かった「もっと簡単にROIを計算したい」というご要望にお応えするために、UiPathメソドロジー2.0では「ROI概算シミュレーションシート」を新たに追加しております。さらに要件定義書であるPDDには「UiPathの要件定義時には実際の画面キャプチャを張り付けることが多い」というフィードバックを参考に、画面キャプチャシートを追加しました。この他にも、さらなる利便性向上のための修正・追加を行っています。
UiPathメソドロジーの公開後、特に経営層のお客様からいただいたフィードバックとして多かったのが、「RPA導入でより高い効果を出すために全社展開するために、ビジネスユーザーの開発・運用を実現したい」というものでした。UiPathでは、ビジネスユーザーによる自動化を実現するために、UiPath StudioXのリリースをはじめとする様々な取り組みをおこなってきましたが、UiPathメソドロジー2.0においても、ビジネスユーザーによる自動化の支援を強化しました。
今回、UiPath導入メソドロジー(EUC)の名称をUiPath導入メソドロジー(ユーザー開発)へ変更し、フェーズ構成およびタスク構成を大きく見直しました。従来の「社内活性化フェーズ」と「レベルアップフェーズ」の目的を明確化し、「部門展開フェーズ」へと統合しました。さらに、効果の可視化を支援するため「効果測定フェーズ」を新設しました。これらの変更により、ユーザー開発におけるUiPath導入サイクルを回すことが、より容易になりました。
またUiPathメソドロジー2.0におけるUiPath導入メソドロジー(ユーザー開発)では、効果測定フェーズと部門展開フェーズをよりスムーズに進めるため、新たに2つのドキュメントサンプルを追加しました。 1つ目が効果報告・上申レポートです。効果の報告および上申のためのレポートが容易に・スムーズに作成できます。
もう1つがRPA人材育成計画です。各部門でどのような人材をどうやって育てればいいのかを、実際の成功企業例をもとに資料化しています。ユーザー開発で課題となる人材育成の戦略的アプローチをまとめています。
「より新しく、より使いやすく、より広範囲に」RPA導入が実現できるUiPathメソドロジー2.0をお使いいただくことで、RPAプロジェクトを戦略的に進め、RPAジャーニーを成功させましょう。UiPathはこれからも、すべてのユーザーの皆様のより効果的なプロジェクト推進と規模拡大、RPAジャーニーの成功を支援し、お客様のビジネスに貢献します。
UiPathメソドロジー2.0は下記から無料でダウンロードいただけます。
Japan, UiPath
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