UiPath Blog
本ブログは、UiPath米国本社が発表したブログを翻訳したものです。パラム・カロン(Param Kahlon)はUiPath米国本社の最高製品責任者です。
このたび、UiPath Enterprise RPA Platformのロングタームサポート(LTS)の最新版をリリースしました。
UiPathでは、お客様のご意見を製品開発に採り入れるため、Insider Preview Programを展開しています。今回6カ月間にわたり実施したこのプラグラムで、お客様と緊密に連携し、「オートメーションファースト」を実現する数多くの新製品と新機能をリリースできました。
今回、Accelirate社でChief Automation Officerを務めるAhmed Zaidi氏にもInsider Preview Programに参加いただきましたが、彼は、今回のリリースについて次のように語っています。
最新リリースでは、非常に有益な機能が数多く追加されました。製品レベルでは、コンピュータービジョンやドキュメント処理フレームワーク、モニタリングといった機能が、これまでにない大変革をビジネスシーンにもたらしてくれると期待しています。また、今回は開発者向けに数多くの新機能追加や機能改善が施されており、当社のRPA開発担当者も喜んでいます。特に、ワークフローの差分表示、正規表現ビルダー、グローバル設定は、自動化プログラム開発時のコラボレーションを促進し、開発プロジェクトを効率化してくれることでしょう。 - Ahmed Zaidi, Chief Automation Officer, Accelirate Inc.
Zaidi氏をはじめ、Insider Preview Programにご参加いただいた皆様のフィードバックとご協力に感謝いたします。2019年版のLTSリリースによって、自動化ライフサイクル全体が強化されました。
自動化のライフサイクルとは?
自動化ライフサイクルは、企業に自動化を導入し、拡大していくための段階的なアプローチであり、以下の段階に分かれています。
計画:AI(人工知能) を搭載したデータ主導型の製品とエンドユーザーから広く募った意見を組み合わせ、自動化に最適な業務プロセスを発見します。
開発:単純なものから複雑なものまで、選択した業務プロセスの自動化ワークフローを開発します。
管理:高度な防衛性能を実現するセキュリティに支えられた自動化ワークフローを、一元的に展開してスケジュール作成し、拡大します。
実行:ロボットが業務アプリケーションと連動し、自動化ワークフローを完成させます。
協働:必要に応じて人間をプロセスに組み入れ、ロボットとのシームレスな協働作業を実現します。
測定:自動化ワークフローの運用面および業務面での成果を測定します。
UiPath 2019 LTSのアップデート
今回の自動化ライフサイクル全体にわたるイノベーションにより、皆様の自動化における投資対効果(ROI)が大きく向上するものと期待しています。それぞれの段階におけるハイライトをご紹介します。
計画
自動化のライフサイクルは、計画段階から始まります。今回リリースしたUiPathプラットフォームの新製品を用いて、自動化対象業務について計画を立てることができます。AIを搭載したExplorer Enterpriseの活用により、トップダウンで作業し、組織全体にわたる論理的な計画を策定することができます。また、Connect Enterprise Hubの活用により、自動化計画のアイデアをエンドユーザーから直接募ることもできます。もちろん2つのアプローチを組み合わせて計画を策定することも可能です。業務自動化に関するアイデアのすべてをConnect Enterprise Hubに取り込むことで、優先順位をつけることができます。準備完了後、Explorer Expertを使用して、優先順位をつけたプロセスを深く掘り下げ、プロセスに携わる専門チームが実装チームの洞察を簡単に取得できるようにします。また、このたびProcessGold社を取得しましたが、このProcessGoldにより、プロセス分析に関する機能がさらに改善されました。
開発
次の段階は、自動化ワークフローの開発です。すべての開発は、UiPath Studioを使用して行えます。今回のリリースでは、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)の中核を担う開発者向けに多くの機能強化を行いました。チームによる開発とコラボレーション、開発者の生産性向上、デバッグプロセスの迅速化を実現しました。このすべてを組み合わせると期待どおりの迅速な結果がもたらされます。昨年10月に米国ラスベガスで開催した『FORWARD III』では、シチズンデベロッパーや上級ユーザー向けの新製品であるUiPath StudioXのプレビューリリースも披露しました。UiPath StudioXを利用すれば、誰でも自動化ワークフローを開発することができます。開発者リソースやコーディングのスキルも必要なく、迅速に自動化を実現できます。
管理
管理の段階では、自動化の展開、スケジューリング、監視を行います。新機能により、大規模にRPAを使用する場合も、ロボットの展開、管理、コンプライアンス対応を非常に簡単に実行することができます。これらは、Active Directoryとの統合および新しいモダンフォルダー機能によって実現されたもので、正確なガバナンスモデルの実装を容易にします。新しいサービス・レベル・アグリーメント(SLA)やキュー管理機能の強化により、業務の優先度が変わってもロボットが時間どおりに作業を終えられるような仕組みに最適化しました。また、UiPath Orchestrator用の高可用性アドオンもリリースしました。これは、可用性の高いOrchestrator環境全体にわたってUiPath社の徹底したサポートを提供するものです。
実行
実行の段階では、ユーザーの操作を伴う有人、およびユーザーの操作を伴わない無人の自動化を用いて、ロボットが作業を完了します。これまで当社は、特に有人のユースケースにおいて、ロボットに多くの改善を施してきました。現在、個人用ロボットはフォームを使って情報の表示や収集ができます。これによって、ロボットと人間との協働作業を効率的に行えます。また、SlackやSalesforceなど、日常業務で広く利用されているアプリケーションのネイティブサポートも追加しました。
協働
協働の段階では、人間とロボットが協働して複雑な作業を完了させます。実行の段階に関するご説明で、個人用ロボットとの協働作業について言及しましたが、新しいUiPath Appsを使用することで、無人の自動化プロセス全体にわたって、ロボットと人間が簡単に協働できます。例外、検証、エスカレーション、承認という一連の対応に人間を組み入れ、業務全体を自動化できます。
測定
最後に、測定のフェーズです。段階では、自動化の効果を測定し、得られた知見を計画段階にフィードバックします。その結果、自動化プログラムを徐々に改善していくことができます。この段階をサポートする新製品が、UiPath Insightsです。Insightsでは、ロボットの稼働状況とパフォーマンスの監視、その他の戦略的目標などの詳細情報を含めた統合型の分析機能を提供します。これにより、RPA運用パフォーマンスと戦略的なビジネス成果を両立させることができます。
提供について
UiPathプラットフォームの最新リリースは、クラウド版であるUiPath Cloud Platformとオンプレミス版にて11月から段階的ロールアウトにより提供開始しています。UiPath Insightsは、2020年第1四半期に提供開始予定です。
Director, Product Marketing, UiPath
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