昨今のビジネス環境の変化に部門ごとに柔軟かつ迅速に対応しながらDXを推進するために、コーディングをほとんど必要としない「ローコード開発」に注目が集まっています。6月10日(木)に開催したUiPathTodayでは『あなたの「その仕事」をより楽に。20,000社が選ぶkintoneとUiPath連携の最前線とは?』と題して、ローコード開発プラットフォームについての基礎知識や、ローコードツールである情報活用プラットフォーム「kintone」とUiPathを連携させるメリットなどをご紹介しました。
その続編となる7月6日(火)のウェビナーでは、国内で20,000社のユーザーをもつkintoneを提供するサイボウズ株式会社からアライアンスグループの佐藤 太嗣氏をお迎えし、UiPathプロダクト戦略本部ソリューション開発部部長 柴田 豊信とともに実際にkintoneとUiPathを連携したデモやユースケースについて解説しました。
まず前回のウェビナーのおさらいとして、kintoneとUiPathを連携してどのような価値提供ができるのかを整理しました。kintoneには3つの特徴があります。1つめは、紙やメール、Excelなどさまざまな形式の業務データを集約できること。そのため社内でデータの共有も活用もしやすいというメリットにつながります。2つめは、ITの専門知識がなくても容易に扱えるローコードツールであるため、現場主導でアジャイル的にシステムを内製できること。内製化ができれば、システム開発の外注によるタイムロスを避けられるので、開発のスピードアップにも貢献できます。そして3つめは、こうした扱いやすさが、継続的な業務改善につながるということです。
kintoneは、基本的にはドラッグ&ドロップ操作のみでシステムの開発が可能。さらに、それより簡単な作り方としてkintoneアプリストアより業務内容や業種別に用意された100種類以上あるひな型から選択する方法や、Excelファイルを読み込む方法もあります。またプラグインや外部システム連携のしやすさ、拡張性の高さがkintoneの良さであると佐藤氏は語ります。
このようにkintoneもUiPathも、コーディングなどの専門知識がなくても簡単に扱えるため、業務内容を熟知している現場の方々が、それぞれのニーズに応じたシステムを開発することができ、効率的にDXを進めることができます。詳しい内容は、期間限定で見逃し配信中の前回ウェビナーで紹介していますので、ご興味のある方は下記からご登録のうえ、ご覧ください。
今回のウェビナーの目玉は、実際にkintoneとUiPathを連携させて、ひとつのシナリオを作り上げるデモンストレーションです。経費の「申請」から「承認」を経て、経費として「登録」するまでのシナリオを取り上げ、3つの開発ステップに分けて解説しました。
第1ステップは、kintoneによる経費申請アプリの作成。第2ステップとして、経費申請アプリからUiPathを使ってデータを取得、そして第3ステップでは、UiPathで経費管理システムへ登録します。今回は、第1ステップと第2ステップに絞り、経費申請者のよくある困りごとや自動化によって便利になる点とともに、開発のポイントを紹介しました。
第2ステップである経費申請アプリからデータを取得するプロセスでは、UI操作だけでなく、kintoneとUiPathのAPI連携操作についても詳しくご説明しました。
UiPathでは、アクティビティに接続先URLなどの3つの情報を設定することでAPI連携が可能になります。1つめは、データの作成・読み出し・更新・削除、ファイルのアップロード・ダウンロードなどの操作ごとに規定されているリクエストデータ。2つめは、kintoneのログイン名とパスワードもしくはkintoneアプリごとに発行されるAPIトークンなどの認証情報。そして3つめが、サイボウズ社規定のkintoneの接続先URLです。これらの情報を入力してAPIをコールすることで、アプリからデータを取得することができるようになります。
最後に、ウェビナーのまとめとして佐藤氏があらためて言及したのが、kintoneとUiPathに共通する「横展開のしやすさ」です。
「kintoneはアプリのフォーマットを書き出して、読み込み作成が可能です。今回使用した経費申請アプリのデータも、私のkintone環境で作成したものをZIPファイルに書き出して、柴田さんにお渡ししてデモとして使っていただきました。UiPathも同様にワークフローやコンポーネントをファイルに書き出して共通化することが可能ですから、非常に連携が簡単ですよね。IDやパスワード、接続URLなどは、書き出す際に設定ファイルとして外に出しておけば、変更が必要になったときは設定ファイルのみを変更すればよいので、より一層横展開がしやすくなります。このようにベースとなる連携フォーマットさえ一旦作ってしまえば、個別業務や部署ごとに合わせてマイナーチェンジするだけでよいので、容易に横展開が狙えます」
DXを加速させるためには現場主導のアジャイル開発も重要ですが、さらにそれを効率的に横展開させていくことも必要となります。佐藤氏は「これからもkintoneで多くの企業のDXの推進を支援し続けたい」という言葉で締めくくられました。
UiPath Todayでは、このようにUiPathとの連携によりさらなる業務効率化を実現できるツールのご紹介や、UiPathを採用されたさまざまな企業の活用事例、製品機能に関するレクチャーなどをお届けしています。ぜひ下記からご登録ください。
トピック:
業界別ソリューションJapan, UiPath
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