10時間のRPA研修で、約1万時間の創出を実現。 沖縄セルラー電話社員の2割が参加したUiPathの「寄り添い型研修」とは?

10時間のRPA研修で、約1万時間の創出を実現。 沖縄セルラー電話社員の2割が参加したUiPathの「寄り添い型研修」とは?

UiPath導入のきっかけは、親会社であるKDDIの成功事例

UiPathの導入前、沖縄セルラーではすでに他社のRPAを活用していたものの、課題がありました。「これまでは、プログラミング経験のある一部の社員がRPAを使っており、利用者本人の身の回りの業務には効果が出ていた一方で、ガバナンス面での課題もあり組織的な業務には活用できないと感じていました」とプロジェクトリーダーの小橋川さんは言います。

2019年10月頃、親会社であるKDDIのUiPath活用事例に興味をもち、KDDIから紹介してもらう形でUiPathの導入に至りました。

UiPathにはOrchestratorというロボットの管理機能があり、部署をまたいだ業務の自動化にもガバナンスを効かせられるうえ、プログラミング経験のない業務ユーザーも習得がしやすい点にも魅力を感じたといいます。 

業務改善の意識改革を行うため、現場の社員によるシチズン開発推進を検討

沖縄セルラーでは会社全体での業務改善意欲を促し、意識改革を行うため、ボトムアップ型でのRPA導入によるシチズン開発の推進を考えていました。手始めとして、「若手DX推進プロジェクト」参加の社員34名全員が、UiPathを活用し自らの業務を自動化することを直近の目標としていました。 

同プロジェクトは入社5年以内の若手社員34名で構成され、メンバーは、IT部門のみならず、営業部門、技術部門、コーポレート部門から幅広く参加しています。まずはプロジェクトクトメンバーを対象として11月にはUiPath社員が講師を務める初級ハンズオン研修を実施したところ、すぐに効果を感じられたと小橋川さんは語ります。

「研修の後、すぐに業務時間を1,300時間ほど削減できたことには驚きましたね。以前利用していたRPAツールは開発方法を習っても実践に移すのは難しく、研修を受けた直後にこれほどの効果を感じたことはありませんでした。研修後に『作ってみたいと思った』などの感想は出ても、『実際に作る』という段階になかなか進めないことが課題でした」 

マンツーマンの寄り添い型研修で、実践的なRPAスキルを習得し継続的な開発を実現 

より実践的な研修を期待していた2021年1月末、UiPathが新たに提供開始した「寄り添い型研修」を知り、早速同プロジェクトの若手34名が受講しました。寄り添い型研修は、ハンズオン研修などの一方通行型の集合研修だけでは継続的なRPA開発につながらない、というユーザーの声をもとに立ち上げたプログラムで、各自の実際の業務を題材とすることで、プログラミング経験のない方でも短期間で、シチズン開発者としての実践的なRPAスキルを獲得することを目指しています。

(参考) ハンズオン研修と寄り添い型研修の比較

  • 双方向型かつ実業務を扱う寄り添い型研修なら、約10時間でRPA開発の実践スキル獲得が可能に

ハンズオン研修と寄り添い型研修の比較

約1カ月間の研修サイクルのなかで、ユーザーがRPAの習得に費やす時間は延べ10時間ほど。基礎的な集合研修のあと、専門コンサルタントがマンツーマンでじっくりRPAの使い方をレクチャーし、ワークフロー作成をサポートします。双方向型で各自の習熟度に合わせて進められるうえ、研修のなかで「初めての業務自動化」を経験することで実践力を養うことができるため、終了後も自力でRPA開発を継続していくことが可能です。今回の研修(すべてリモート環境にて実施)に参加した社員はすぐに日々の業務改善にRPAを活用し始め、短期間で合計約1万時間の創出につながりました。

プロジェクトメンバーの仲里さんは、研修を受講した感想をこう語ります。「寄り添い型研修では架空の例題ではなく自分たちの実業務を扱うので、自分たちの使うシステム・環境の中でどう自動化できるのか、具体的なイメージを持ちやすかった点がよかったです。また、個々に得意不得意な分野があると思うのですが、開発途中で丁寧にヒアリングしていただけたおかげで、理解が早かったです。結果的に『この業務にもロボットを活用できそうだ』と自分たちで考える力もついたと思います」

また、もともと文系学部出身の島仲さんは、プログラミングの経験はなくITに対して苦手意識を持っていました。しかし、「実業務を自動化するという成功体験を研修から持ち帰れたので、RPAは誰でも使えるという印象に一変しました。私は、同じ部署の他の方の業務の自動化にも携わったことで、“誰かの役に立つ”という嬉しい体験もできました」と手応えを話してくれました。

DX推進プロジェクト成果報告会で、役員から大きな反響 2回の研修での自動化業務は67件、合計約1万時間を創出

若手DX推進プロジェクトの発足の背景に、「RPAは特別な人だけのものではなく、社内みんなが活用できるようになってほしい」という想いがあったと小橋川さんは言います。

「個々人の業務だけでなく、組織的に自動化を行おうと思えば、複数部門間にまたがる業務も対象になります。そういったケースで、それぞれの部門の業務に実際に携わっている社員がRPAに習熟していれば、自動化の検討の際にも部門間で協力しやすくなるでしょう。全員が絶対にRPA開発ができないとダメだとは言いませんが、今後RPAはExcelのように、誰もが使える位置づけのツールになればよいなと思っています」

プロジェクト発足以来、毎月1回役員向けに進捗状況や成果の報告会を実施していました。小橋川さんは、役員会での報告は社内のRPA活用の機運を高め、プロジェクトメンバー以外を巻き込むための非常に良い機会だったと語ります。「普段なかなか話す機会のない役員陣にプレゼンしたうえ、その場で役員から次々と『技術部門のその自動化は、営業部門でも活用できるのではないか』『いままでなぜExcelを使っていたのか。もっと早く自動化すれば・・・』などRPA化に対するポジティブなコメントを聞けたことは、若手社員のモチベーションアップにもつながりました」

役員会の場で、中堅社員を対象とした第2回の寄り添い型研修の実施が決定。プロジェクトの評判はすぐさま知れ渡り、研修参加者の社内公募を行うと、15名の定員はあっという間に埋まりました。 

第1回、第2回を合わせて、参加した社員は全従業員の2割にあたる50名、作成された自動化ワークフローは67件、創出時間は合計10,421時間にのぼります。研修後に自動化した業務は、月次決算業務内の帳票類のダウンロード処理、社外出向者向けの情報や基地局の情報共有、支払伝票処理など、合計53件。若手DX推進プロジェクトの発足が2020年11月なので、これだけの成果を生むのにかかった時間はわずか3ヵ月強。ボトムアップ型の開発としては驚くほど早いスピードで、社内に変化がおきました。

さらに、数字には表れない定性的な成果もありました。仲里さんと島仲さんは「社内の空気ががらりと変わった」と声を揃えます。先述した「RPAは誰にでも使える。だから自分にもできる」というポジティブな空気感が生まれただけでなく、「部内の新入社員にも寄り添い型研修を受けさせたい」「この業務、RPAで自動化できるのでは?」といった相談を受けることもあるそうです。また社内チャットをコミュニティのように活用し、お互いに自動化ノウハウを教え合う場も生まれています。RPAを活用して業務改善を行おうという前向きな空気が、若手を発端に中堅社員や管理職にまでどんどん社内へと拡がっていったのです。

効率化やヒューマンエラー防止だけでなく、 RPA活用による創造的な業務へのシフトを実現

沖縄セルラー電話株式会社  小橋川天馬さん、仲里悠矢さん、島仲美和さん 

効率化やヒューマンエラー防止だけでなく、RPA活用による創造的な業務へのシフトを実現

小橋川さんは、RPAの活用に大きな期待を抱いています。 

「私たちの業務のひとつである新規契約端末の初期設定は、まだまだ手作業に依存する部分が多いです。法人契約の場合、端末数も膨大なため自動化によるメリットは計り知れません。効率化だけでなくヒューマンエラーを防ぐ目的でも、RPAの適用を検討しています。

業務効率化により私たちが目指すゴールは、社員ひとりひとりがより創造的な業務に注力できるようになることです。たとえば何千台もある基地局のデータの抽出や災害情報の集計など、人力では膨大な時間のかかる作業はRPAに任せて、私たちは抽出されたデータからどのような気付きが得られるのか、分析と活用に集中する。そこから新たな創造が可能になるのではないかと思います」 

「UiPathさんには、RPAをさらに社内に浸透させ、個々人の活用度合いを上げていくための継続的なサポートを期待しています」と小橋川さんは締めくくりました。

UiPathの「寄り添い型研修」のご紹介

  • 受講生自身の業務を題材に、一人一人のレベルに合わせた寄り添い型トレーニングを提供します

  • 専門コンサルタントが1on1でカウンセリング、開発サポートを通じて研修修了まで伴走します

UiPathの「寄り添い型研修」のご紹介

沖縄セルラー様が受講した、UiPathの「寄り添い型研修」にご興味をお持ちのお客様は、パートナーまたはUiPath担当営業まで、直接お問い合わせください。

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