2021年はDXを加速させるチャンス!「電帳法」対策にRPAが効く理由とは?

2021年はDXを加速させるチャンス!「電帳法」対策にRPAが効く理由とは?
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皆さんは、「電子帳簿保存法(以下、電帳法)」をご存知でしょうか?

電帳法とは、国税関連の帳簿や書類を電子データとして保存してもよいと認める法律で、2022年1月1日付けで大幅な改正が予定されています。契約書や請求書、領収書などの電子データによる保管がより容易になり、電子取引したものは紙での保存措置が廃止になるなどの取り決めが予定されているため、今回の改正により、DXがいっそう進むと考えられます。改正を半年後に控えた今は、電帳法に対応し、DXに乗り出すのに適した時期だと言えるでしょう。

そこで、5月25日に開催されたウェビナー UiPath Todayでは、ビジネスドキュメント領域で国内帳簿市場シェア1位(※1)を誇るウイングアーク1st株式会社 テクニカルセールス部法対応グループに所属し、文書情報管理士でもある直江優氏をお招きし、UiPath株式会社 ソリューション本部 エバンジェリストの鷹取宏とともに、電帳法対策や改正の背景、今からできる対応策などについて語っていただきました。

電帳法とは?2022年の改正でもっとも変わるのは「電子取引の紙保存措置廃止」

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電帳法は、直江さんいわく「国税関連の書類を紙ではなくデータで保存してもよいという法律」です。

大幅改正の背景には、リモートワーク促進の流れにより、判子レスの電子契約や企業間の電子取引など、業務の電子化が一気に進んだこともあります。また、2年ほど前から始まった、AI-OCRによる紙文書の電子データ化ブームも一因だと直江さんは説明します。

「電帳法では税務署から事前に承認を受けることで、自社の国税関係の帳簿書類を電子データのまま保存する、取引先から来る紙の領収書や請求書などを電子化(スキャナ保存)して保存することが認められています。また電子取引でおこなった税法に関する取引情報の保存は、税務署の承認有無に関わらず義務づけられています」

つまりいま世の中で電子化されている文書全般、契約書、領収書、請求書などのほぼすべてが、何らかのかたちで電帳法に対応する必要性があると直江さんは語ります。

「今回の法改正では、税務署の事前申請承認制度の廃止や、税務署による資料確認のために細かく定められていた検索要件が緩和されるなど、私たち使用者からするとハードルが下がる内容もありますが、厳しくなる点もあります。

現在は電子データで取引した書類を紙で保存することも可能ですが、改正後は電子取引した書類は電子保存が基本になり、紙での保存は認められなくなります。このように電子データでの保存を促進する法改正に備えるためにも、今がまさにDXを進める好機だと思います」 

AI-OCRは、書類のデータ化からデータの二次活用というフェーズへ。

電帳法の対策や改正の背景に続いて、DXを進めるにあたりUiPathのRPAがどのように役立つのかを、エバンジェリストの鷹取が解説しました。

「AI-OCRはOCR(光学文字認識)とAIを組み合わせた技術で、手書きの文字や非定型フォーマットの文書を、かなり高い精度で認識することが可能です。そして、このAI-OCRとUiPathを組み合わせることで、手書き文書を読み取ってデータ化し、それを管理するプロセスを効率化することができます。 

非常に精度の高いAI-OCRですが、読み取りが不十分なケースが全くないわけではありません。UiPathのAction Centerを使えば、読み取ったAI-OCRの結果を人が確認・検証・承認するなどのワークフローを追加することが可能です。このようにAI-OCRとUiPathを組み合わせることで自動化の範囲は大きく広がり、あらゆる業務に活用することができるようになります。」

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AI-OCRとUiPathの連携による効率化の例として、鷹取は手書きアンケートの集計を挙げました。

「手書きアンケートの集計をおこなう場合、まず人がExcelに手入力する作業からはじまります。ある事例では、分析レポートの完成まで2週間かかっていましたが、AI-OCRとUiPathの連携によりなんと約4時間の作業時間に縮まりました。人はAction CenterでAI-OCRが読み取りきれなかった入力項目を確認するだけでいいので、作業工数も大幅に削減されます。」

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また鷹取は、さまざまなお客様のご相談を受けるなかで、「特にこの半年ほどで、AI-OCRとUiPathの活用のフェーズに大きな変化が起きている」と語ります。

「まず第1のフェーズとしては、業務関連文書のデータ化があり、すでに多くの方が取り組まれていると思います。そしてここ1年ほど、ご要望やご質問をよくいただくのが『業務関連の書類だけでなく、紙の帳票類を電帳法に対応する形でデータ化したい』という声です。この点は2022年の改正に向けて、よりご要望が増えていく第2のフェーズだと考えています」

さらに、第1、第2のフェーズを経て電子化された紙文書のデータを二次活用して、分析や検索に有効活用したいという声が最近増えていると鷹取は感じています。

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「例えば、50年以上前の技術資料が必要になった場合、これまでは書庫に足を運んで実際に書棚を探して資料を確認しないといけませんでした。しかし、手元の端末で検索すればすぐ入手できるとなれば、これは非常に大きな効率化です。また、さまざまな過去のデータをすぐに呼び出せるのはマーケティング戦略や経営戦略を練るうえでも有効です」

このように、AI-OCRとRPAによる業務の効率化は、データの二次活用という第3のフェーズにすでに入りつつあるのです。

電帳法に対応するツールに迷ったら「JIIMA認証」の製品をチェック

電帳法の対策に取り組みDXを加速させたいけれど、どのようなツールを選んでよいかわからないという場合、目安になるのが「JIIMA認証」だと直江さんは言います。

「JIIMA認証」とは、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が、国税関係帳簿書類を作成や保存する機能を持っている市販のソフトウェアが電帳法の要件を満たしていると認証したものに与えられます。今回、電帳法について詳しくご紹介くださったウイングアーク1st株式会社の製品「SPA」もJIIMA認証を取得しているツールのひとつです。

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「SPAには4つの特徴があります。まずあらゆる文書・記録をセキュアに保管・管理でき、他社製品との連携もとりやすい仕様です。2点目は、企業間のデータのやりとりに優れており、請求・帳票の配信業務を、場所を問わず早く、安全に簡単に行えます。3点目は、AI-OCRを含む4種類のOCRエンジン(※2)を内包しているため、読み取り精度がさらに向上しています。またCSV出力などシステム間の連携をはじめ、あらゆるRPAとの連携に長け、データ活用・可視化の点でも非常に使いやすくなっています。

もちろんSPAはUiPathとの連携も容易で、UiPath Market PlaceからSPAの連携コネクターのダウンロードが可能です。またウイングアーク1st株式会社では、電帳法に特化した支援サービスも提供しています。皆さんが電帳法改正にスムーズに対応できるよう、最後までしっかりサポートしたいと思っています」

「UiPath Today」では、このようなDXに関連する最新情報や、UiPathを採用されたさまざまな企業の活用事例、商品機能に関するレクチャーなどをお届けしています。ご興味のある方は、ぜひ下記からご登録ください。

→ UiPath Today

→ SPA連携コネクターのページはこちら

(※1)   出典:株式会社デロイトトーマツミック経済研究所「帳票設計・運用製品の競合調査2020年度版」​(帳票運用製品)

(※2) 「SPA Cloud」は、OCRエンジンとしてABBYY FineReader Engine、AI-OCRエンジンとしてWingArc Data Capture、TegakiおよびDEEP READを搭載しています。

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