UiPath社、最新調査の結果を発表 日本企業の5社中3社が、2025年までにRPAのスケールアップ、または全社規模の導入を完了

2022年11月8日

  • 日本の企業の94%が、今後3年以内に自動化がビジネスの卓越性、顧客体験、競争力のある成功に不可欠な要件の1つになると回答

  • 日本の企業の92%が、重視する対象をインテリジェントプロセスオートメーション(IPA)にシフトしている現状が明らかに

東京発2022年11月8日 - エンタープライズ自動化ソフトウェアのリーディングカンパニー、UiPath(ユーアイパス)社は、本日、同社の委託により実施された「IDC APJ Automation Survey 2022」の結果を発表しました。同調査から、日本の企業の62%が、RPAプロジェクトをスケールアップする、またはエンタープライズ規模のRPA環境を実現する予定であることが明らかになりました。本調査では、日本の企業の92%がRPAの重要性とメリットを認識しているにも関わらず、調査日現在RPAを全社規模で展開していないという状況も明らかになりました。

本調査は、APJ(アジア太平洋および日本)地域の9カ国(日本、中国、韓国、豪州、インドネシア、インド、マレーシア、シンガポール、タイ)の企業を対象に、自動化の成熟度と、ビジネスの成長および成果を達成するために企業がどのように自動化をスケールアップできるのかを検証したものです。この中で、日本の企業の94%が、今後3年以内に自動化がビジネスの卓越性、顧客エクスペリエンス(CX)、競争優位性のための重要な要件の1つになるだろうということに、基本的に同意しています。

IDC Financial Insightsのアソシエイト・バイスプレジデント Michael Araneta氏は、次のように述べています。「APJ地域のビジネスリーダーたちは、激しさを増す競争環境と激動のマクロ経済環境を背景に、それぞれが抱える問題の解決とこの地域全体を通じた成長を促進させていく上で自動化が極めて重要な役割を果たすことをますます認識するようになっています。自動化の活用で最も優先度が高いのは業務効率の改善と顧客体験の向上ですが、多くの企業は、企業に対する信頼性を大きく変えるゲームチェンジャーとなるESG(環境・社会・ガバナンス)および持続可能性の目標達成に向けた道筋であるとも考えています。しかし、このようにかつてないメリットを得られることを分かっていながら、ほとんどの企業は、全社規模の自動化プログラムの導入に踏み切るのが遅れています。その背景となっているのが多種多様な課題の存在ですが、これらの課題は解消することができます。これには、例えば自動化のスキルと人材の採用や最適な自動化ソフトウェア選び、堅牢なセキュリティおよびガバナンスの確保といったものがあります」

今回の最新調査では、企業が飛躍的な成長を目指す中で、自動化が重要な促進要因になっていることも明らかになりました。

今後3年間、日本における自動化への投資が加速

2020年から2021年にかけて、自動化への支出は引き続き右肩上がりで推移し、日本の企業の76%が支出を増やしています。自動化の導入に対する優先項目のトップ3は、経営効率の改善(60%)、将来のパンデミックや危機に対する事業継続性と回復力の確保(58%)、企業全体のデータ、人、プロセス、文化に対する全社的な洞察力とガバナンスの向上(52%)でした。今後、日本の企業にとって自動化は、新たな収益源の確保、既存顧客との関係の深化、事業継続性の確保やガバナンスの向上など、より大きな役割を果たすことになるでしょう。

日本では、自動化は企業の役員レベルで話し合われるトピックになっています。日本の回答者のおよそ3分の1(36%)は、自社のCIO(最高情報責任者)やCTO(最高技術責任者)が、全社的な導入に向けた自動化の取り組みを推進していると回答しています。

「さらに、環境、社会、ガバナンス(ESG)および持続可能性の重要性が高まる中、APJの企業では、関連するユースケースに対する自動化投資が大幅に増加することが予想されます。日本では、40%の企業がESGと持続可能性に関するユースケースを自動化し、2022年の12%から増加する予定です」とAraneta氏は付け加えています。

インテリジェントプロセスオートメーション(IPA)へのパラダイムシフト

現在、日本の92%以上の企業が、重視する対象をインテリジェントプロセスオートメーション(IPA)にシフトしていることが、明らかになっています。APJ全体では、IPA市場が2025年には55億ドル規模に成長することが見込まれており、このようなシフトは、従来のRPAの枠を超えて、包括的なエンドツーエンドのプロセス自動化を大規模に実現する必要性と可能性を明確に示すものであると言えます。日本の企業の61%が、今後3年間で展開環境全体の20%以上でIPAを使用すると回答しています。

スキルを有する人材の不足、セキュリティおよびガバナンス面の課題が、自動化の全社規模へのスケールアップを阻害

しかし、多くの日本の企業が自動化をスケールアップする上で直面する最大の課題として、自動化のスキルと人材の不足(54%)、強固なセキュリティとガバナンスの確保(54%)を指摘してします。その結果、50%の企業が自動化ソリューション選びの際に再利用可能なコンポーネントの包括的なライブラリーの存在が重要であるとし、48%の企業は包括的なロギング、トレーサビリティ、コンプライアンス、およびガバナンス機能に注目していると回答しています。

一般ユーザー主導の開発とトレーニングが、これからの働き方における衛生ニーズに

日本の企業において、すでにIT部門以外の従業員を業務の自動化に関与させている企業は54%に上り、今後関与させることを計画していると回答した企業も28%となっています。

IT部門以外の従業員の仕事に自動化を統合する企業が増えるのに伴い、自動化を実装する際の重要な要件として日本の企業が挙げたのは、使いやすいツール(34%)、ベストプラクティスに対する明確なガイダンス(20%)、既成のテンプレート(16%)でした。 さらに企業は、チームや部門全体にわたる再教育とスキルアップに焦点を合わせた包括的なトレーニングと開発計画を策定する必要がありますが、現在これを実施している日本の企業は36%のみです。

UiPath株式会社 代表取締役CEO長谷川 康一は、次のように述べています。「日本の企業は、生産性の向上、コスト削減、顧客体験の向上など、さまざまなメリットを実現するために、企業規模の自動化を推進する必要があることを明確に認識しています。一方で彼らの大半は、自動化の推進に際して、ビジネスのあらゆる側面で課題に直面していることも事実です。自動化の取り組みをレベルアップするために、日本の企業は、経営陣の賛同を得た包括的な戦略を活用し、従業員のスキルアップとトレーニングプログラムを併用して、自動化に対するマインドを高める必要があります」

本調査レポートがユーザー企業の1社として取り上げているダイキン工業株式会社IT推進部、清木場 卓 氏は、次のように述べています。「ダイキン工業では、IPAは当社のデジタル化の取り組みを推進する最適なツールだと考えています。社内での自動化の実装は、まず従業員への権限委譲と奨励によって彼らのスキルアップとITリテラシーの向上を後押ししました。今後は、プロセスを再設計して自動化を活用し、当社の長期的成長戦略であるFUSION 25の達成を目指します」

本調査について

UiPath社の委託による「IDC APJ Automation Survey 2022」(2022年APJにおける自動化に関する調査)は、2022年2月から3月にかけて日本、中国、韓国、豪州、インドネシア、インド、マレーシア、シンガポール、タイの従業員数1,000人以上の企業350社(日本:50社)を対象に実施されました。

本調査のIDC InfoBriefメソドロジは、本調査の結果、各業種に特化した調査、各国に特化した調査、またアナリストによるAPJ地域のテクノロジー バイヤーのインタビューから得られたデータの分析およびインサイト(知見)を組み合わせたものです。

詳細は、こちらのInfoBriefをダウンロードしてご覧ください。

※本InfoBriefは、APJ全体の傾向をまとめたものになります。

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