UiPath Blog
UiPath 2019.8月次リリース報告
今月のリリースでは、有人の(ユーザーの操作を伴う)自動化エクスペリエンスの向上やサードパーティ製のアプリケーションとの連携のしやすさに特に重きを置いた新機能を多数お届けします。また、UiPathのプラットフォームを様々な言語でご使用いただけるよう、ローカリゼーションの範囲を広げました。今月のローカリゼーション対応の詳細は以下のとおりです。
Studio Community Editionがドイツ語、韓国語、およびポルトガル語(ブラジル)に対応
UiPath Go!およびUiPath Connect!が日本語に対応
AndroidおよびiOSユーザー向けのOrchestrator Mobile(モバイルアプリ)が中国語(簡体字)に対応
AIによる「視覚情報の理解」機能を活用し、自動化をさらに推進
既に提供中の「視覚情報の理解」機能を強化するため、人工知能(AI)のテクノロジー・パートナーとの連携コンテンツを新しく3つ追加しました。
Amazon Rekognition
Google Vision
Microsoft Computer Vision
以前は自動化が難しかった、個々の要素の認識処理を必要とする複雑なタスクも、この新機能を使用すれば自動化が可能です。例えば、ある画像内に含まれる別の画像を検出したり、人の顔を認識したり、ラベル、キャプション、または名前などのテキスト情報を画像から抽出したりできます。
これまでUiPath Go!で提供していたGoogle VisionとMicrosoft Computer Visionの両方が、UiPathの公式リリースフィードから利用できるようになりました。利用したいサービスのアカウントを取得して、UiPath Studioから連携アクティビティに直接アクセスできます。
IT部門における自動化を促進し、生産性を向上
UiPathは、日常業務を自動化することで人々がもっと充実した仕事に取り組める世界を実現したいと考えています。今回のリリースでロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)を、IT部門における一般的なIT関連タスクの自動化に応用しやすくなりました。
VMware、Active Directory、そしてExchange Server環境の自動化アクティビティを新規に追加しました。サーバーの仮想化やクラウド、およびユーザー管理プロセスの自動化が可能になり、IT部門には以下のようなメリットがあります。
生産性を向上
ITインフラストラクチャ、サービス、およびビジネスルールの変更に対するレスポンスタイムを短縮
より簡単に新しいプロセスの連携を実現
UiPath の長期的なビジョンとして、IT業務の自動化にすぐに使える包括的な機能を提供するという目標を掲げています。引き続きご期待ください。
UiPath Platformパブリックプレビュー
2019年10月に予定しているLTSリリースに向けて前進を続ける中、8月末にリリースするPlatformのパブリックプレビュー版では、主に以下の機能が利用できるようになります。
有人の自動化プロジェクトを開発しやすくするフォームアクティビティパッケージ
有人の自動化プロセスを実行してタスクを完了するには、人による操作が求められる状況が多くあります。例えば、200万ドル以上の住宅ローンの処理業務を担当する銀行員が、顧客から300万ドルの住宅ローンの申し込みを受けたとしましょう。この場合、まずロボットが種類の異なる複数のシステムからローン申込者の信用情報を収集します。その後、その情報に問題がないことを人間が確認して承認し、処理を開始します。
このような自動化プロセスを簡単に開発できるよう、Studioに「フォームアクティビティ」という新機能を追加しました。WYSIWIGエディターを使用して短時間でフォームを作成でき、コーディングは不要です。空のフォームを使用して一から作成することもできますし、すぐに使える既存のフォームテンプレートをカスタマイズすることもできます。
・フォームアクティビティ
・フォームデザイナーのインターフェイス
エージェントデスクトップの導入により人間とロボットの協業を推進
ロボットと人間の対話をより制御しやすく柔軟性の高いものにしてほしい、という要望が多くのお客様から寄せられています。これを実現する新機能として、有人の自動化プロセスを実行する際のユーザーインターフェイスを強化したエージェントデスクトップを導入しました。今後エージェントデスクトップには、スケジューリング機能の追加、拡張性の向上、豊富な個人用設定オプションの追加、といった様々なアップデートを加えていく予定です。
Studioの柔軟な開発エクスペリエンス
過去数か月にわたって、Studioの拡張性とデバッグ機能の向上に取り組んできました。
今回のプレビュー版では、拡張性の大幅な向上を実現しました。既存の機能に加えて、新しく導入されたAPIセットにより組織の要件に合わせて統合開発環境(IDE)を拡張できます。
また、開発要件に応じて各種設定をカスタマイズできます。デバッグ機能においては、グローバル例外ハンドラーが改良されたため、例外発生時に実行を停止し、ステップ実行できるようになりました。もしくは、ワークフローの最初からデバッグ実行を開始することもできます。
UiPath では、開発者の生産性の向上にも引き続き取り組んでいます。今月のリリースでは、1つのプロジェクトで使用されている共通のプロパティ(タイムアウト値、ユーザーインターフェイス(UI)の対話の種類、APIキーなど)の既定値を、Studio 内の [プロジェクト設定] から設定できるようになりました。この機能を利用すれば、アクティビティの設定を1か所で調整できるため、実装スピードが上がります。また、特定のアクティビティに対して最後に適用された設定をStudioが記憶できるようになり、トラブルシューティングに一般的に使用されるアクティビティの設定が公開されるようになりました。
本日ご紹介したのは、本リリースでお届けする新機能のほんの一部です。すべての機能に関する詳細情報をご覧になりたい場合は、リリースノートをご参照ください。また、インサイダー・プレビュー・プログラムに未登録のお客様は、ぜひこの機会に登録いただき、新機能をお試しください。
Topics:
Product ReleasesDirector, Product Marketing, UiPath