お客様ビーウィズ株式会社

業種IT

地方アジア太平洋&日本

「人」と「ロボット」を融合した 新たなBPOサービスにUiPathのRPAを採用

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ビーウィズ株式会社(以下、ビーウィズ)は、「洞察を通じた社会への貢献」を事業理念とし、コールセンターサービスおよびBPOなどのアウトソーシングサービスを事業展開している。企業を取り巻く環境が変化している中で、人材を中心としたビジネスモデルに加えて、新たな取り組みとしてデジタルレイバーを活用する、「UiPath」のRPAの導入を決めた。ここでは、ビーウィズでのRPAの導入の効果や、今後の事業展開について紹介する。

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【課題】BPOサービスのビジネスモデルの変革

  ビーウィズは、従業員5,664名 (2018年11月30日現在) を抱えるコールセンターサービス、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスのプロフェッショナル集団である。クライアント企業から発注を受け、クライアントとその顧客との『絆』を徹底的に創造し深耕する、アウトソーシングビジネスを請け負っている。 しかし、近年の労働人口の減少や、テクノロジーの進化で、企業を取り巻く環境も大きく変わってきている。そういった環境の変化に対応すべく、2018年6月にビーウィズでは、RPAやAI-OCRを専門としたデジタル/AI機能開発部を発足させた。 コーポレート本部 デジタル/AI機能開発部 担当部長 甲田 雄一郎氏は、BPOサービス事業者が抱える問題を、次のように述べている。 「労働人口が減少していく中で、人を採用し、育成し、クライアント企業に代わって業務を遂行するという従来のBPOサービスのやり方には限界があります。人材サービスがなくなることは無いとも考えていますが、強く危機感を持っています。」

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コーポレート本部 デジタル/AI機能開発部 担当部長 甲田 雄一郎 氏

【ソリューション】導入の決め手はUiPathの「汎用性と使い易さ」

 BPOサービスの従来のやり方から脱却し、今まで以上に価値のあるBPOサービスを提供するためにビーウィズが着目したのが、業務を自動化する「RPA」の活用だ。BPOサービスにとっての「RPA」の導入の狙いについて、コーポレート本部 デジタルビジネス推進部 企画営業ユニット マネージャー 森野 喬仁氏は、次のように説明する。 「BPOサービスは、人の労働時間を提供していますが、RPAの導入は人件費を削減して利益を上げようということだけではありません。むしろ、削減した時間の再活用です。コールセンターのアウトソーシングサービスであれば、RPAで削減した事務作業の時間を使って、よりお客様と深く会話をすることで、カスタマーインサイトを得ることができるかもしれません。そうすることで他社との差別化を図り、競争力を高めていくことができます。」

そして、RPAツールの検討については、事前に分かっている特定の業務に対してRPAを導入するわけではなく、これから発生するであろう未知の受託業務に対して、RPAを導入していく必要があったビーウィズには、「汎用性と使い易さ」が重要だったと甲田氏は説明する。 「いくつかの比較検討をした上で、汎用性と使い易さの観点で見てUiPathしか選択肢がなかった。」

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コーポレート本部 デジタルビジネス推進部 企画営業ユニット マネージャー 森野 喬仁 氏

【導入効果】サイボウズとの連携を始め 社内業務、BPO受託業務でRPAの活用

ビーウィズでは、顧客向けへのサービスに先駆けて、自らがパイロットとなり、RPAを社内に導入している。ここでは、数あるRPAの活用例から、いくつかのビーウィズ社内でのRPAの活用方法と、受託業務での活用方法について紹介する。

社内での活用1: 人事部における給与手当処理の自動化

アウトソーシングビジネスを手掛けるビーウィズでは、オペレーターのスタッフにインセンティブや交通費、皆勤手当など、さまざまな手当が発生する。ましてや6000名近い従業員を抱えるビーウィズにおいては、給与支払時期の月末月初には、人事部門に高負荷がかかる。ビーウィズでは、グループウェアにサイボウズを使用しており、承認済みの手当の「ワークフロー(申請、承認、処理まで行うサイボウズの機能)」を検索して、手当支給・条件照合をする作業を自動で数百回繰り返している。RPAを適用することにより繁閑差の解消や、ミスの削減にも効果があった。

社内での活用2: 総務部における管理業務の効率化

総務部では、証跡保管や内部監査対応のため、サイボウズで承認済みのワークフロー情報の保管業務を実施している。しかし、単純な作業ではあるものの、内容がセンシティブなものも含まれるため誰にでもできる業務ではなかった。そこをRPA化することにより、承認済みワークフローの検索、画面の印刷、ファイリング、記録・保管という月間約150件繰り返す業務を自動化し、また、画面印刷をキャプチャ画像保管にすることでペーパーレス化も実現された。

受託業務での活用1: 複数のwebシステム巡回操作の自動化

更新通知のないwebシステムに対して、ログインし更新ファイルの確認(1日3回、10カ所:計30回/日)をし、更新されていた場合はダウンロードして保管する作業において、RPAの導入で年間200時間の削減、また見落としによるミスの防止、ファイルの重複の防止にも繋がった。

受託業務での活用2: 請求書ファイル作成業務の自動化

データソースが複数ある請求書を、200社以上の顧客企業ごとに作成するにあたり、請求書発行のタイミングの月末に多くの作業工数が取られていた。そこに一部Excelのマクロと組み合わせながら、請求額の算出にRPAを活用することにより、200回の繰り返し作業が自動化され、年間360時間の削減に繋がった。

【今後の展望】BPOの経験を活かし 「人」と「ロボット」を融合した新たなサービス展開

ビーウィズでは、200を超える受託業務が存在する。その中で、まずはRPAを適用できる業務範囲を広げていくことを目指している。そのために、社内にRPAそのものを知ってもらうという啓蒙活動を行っている。3カ月に一度、社内研修会を行っており、その出席者は1回あたり100名にも上る。また、直接的にUiPathを知ってもらうために、無料でRPAを学習できる『UiPathアカデミー』も社内にアナウンスし、RPAの認知活動を図っている。また、森野氏はビーウィズでの今後の営業戦略について、以下のように語る。 「RPAは業務を自動化して楽になるだけのツールではありません。RPAは、今まで以上に品質を向上させるためのツールですので、いろいろな場面で活用していきたい。更に今後、AI-OCRやAI-PBX (OmniaLINK) などのテクノロジーを組み合わせて、より付加価値の高いBPOサービスを目指し、サービスの標準化を目指していきたい。」 

更に甲田氏は、「ロボットの開発ができるSIerは存在するが、前後の、人が絡まざるをえない業務まではできない。ビーウィズでは、これまでBPOサービスで培ってきた『人材』を活かして、人とロボットを融合したサービスを作り上げていきたい。」とビーウィズの今後のBPOサービスへの方向性について、加えて説明した。

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